2013年5月6日月曜日

バンコク地下鉄(MRT)の定礎石

 バンコクはメナムの広大なデルタ地帯に発達した都市だけに,地面を掘ると水が出てきてとてもではないが地下鉄は作れないと,まことしやかに言われていた。私もそれを信じて疑わなかったのだが,よくよく考えると東京と条件はさほど変わらないのではないか,と気づいたのはバンコクに地下鉄の工事が始まったと聞いたときだった。
 この地下鉄は,1970年代初頭にバンコクの交通渋滞緩和対策として計画され,1980年代の営業運転開始を目指していたらしい。しかしその後の通貨危機などにより着工が遅れ, 1996年11月19日にフアラムポーンで定礎式を行い,着工にこぎ着けた。工期7年あまり,総工費1000億バーツ(工期の平均レート換算で約4000億円)を超える一大プロジェクトであった。2004年7月4日というから,開通してからもう9年近くになる。このプロジェクトには日本も約2400億円の資金援助・さらに技術協力をしており,そのため各地下鉄駅の入り口には日本の援助で作られたことを示すプレートが埋め込まれている。
 地下鉄のフアラムポーン駅の構内には,ここから工事が始まったことを示す定礎石が,通路の真ん中に鎮座している。


各駅の入り口には,日本の援助を示すプレートがある


フアラムポーン駅構内にある定礎石

定礎石であることを示すプレート

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