2016年1月9日土曜日

延平郡王祠(台南)

 延平郡王祠は、台湾の民族的英雄「鄭成功」を祀った廟。 鄭成功は、福建省出身の父・鄭芝龍と、日本人の母・田川松との間に長崎の平戸で生れ、7歳のときに父の故郷である福建省へ渡った。その後、清王朝に明王朝が滅ぼされようとしていた時に鄭一族は明側に味方したが、1659年に南京で清側に大敗し、体制を立て直すため台湾に逃れた。
 そして、台湾では1661年に台湾南部を占領していたオランダを駆逐し、台南を政治の中心と定めた。しかし1662年に38歳の若さで病で死去した。その死を悼む民衆が、1662年に延平郡王祠の前身となる開山王廟を建立した。           
 1875年には、清朝によって福州式建築の新しい祠が建てられた。日本統治下に入った後の1896年、開山王廟は鄭成功を祭神とする神社となって開山神社と改称された。第二次世界大戦後、中華民国政府によって社殿が全て取り壊され、中国北方式建築を模した鉄筋コンクリート製の廟に建て替えられた。建物が全て新しいものであることから、延平郡王祠は史跡ではあるが、古蹟に認定されていない。











 

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